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執筆 tochi simulator lab 編集部

生産緑地を貸し農園にするには?都市農地貸借法の手続き

この記事の想定読者: 生産緑地の耕作を続けることが難しく、売却や転用の前に貸し農園として貸す手続きを確認したい方。

生産緑地の耕作を自分だけで続けることが難しいとき、指定を受けた農地のまま第三者へ貸す制度があります。一般の貸し農園と同じ手続きだと考えず、まず生産緑地の指定範囲と、借り手が自ら耕作するのか、市民農園を開設するのかを分けます。

この記事は、都市農地の貸借の円滑化に関する法律(都市農地貸借法)を使う場合の確認順を扱います。転用や売却の可否を説明する記事ではありません。

この記事の結論

制度の対象
生産緑地
市民農園の貸付期間
5年以内
100坪の収入概算
約5〜15万円/年
目次

対象地が生産緑地かを地番で確認する

農林水産省の都市農地貸借法の概要は、この制度を市街化区域内の農地のうち、生産緑地の貸借に使える仕組みとして案内しています。固定資産税の課税明細や記憶だけでなく、市区町村の生産緑地地区図と地番で対象範囲を確認します。

一筆の土地の全部が指定されているとは限りません。貸したい範囲、通路、給水設備、物置などを図面にし、生産緑地の区域と重ねます。対象外の農地や、農地ではない土地を同じ制度で処理できるとは限らないため、計画段階で市区町村へ確認します。

生産緑地を資材置き場や駐車場へ変える話とは手続きが異なります。農地以外の用途を考えている場合は、農地を駐車場に転用する手順で農地法4条・5条と相談先を確認してください。

借り手の耕作と市民農園開設で手続きが分かれる

農林水産省の案内では、都市農地貸借法による利用を大きく2つに分けています。

  1. 借り手が自ら耕作する: 借り手が耕作の事業計画を作成し、市区町村長の認定を受ける
  2. 借り手が市民農園を開設する: 開設者が所有者・市区町村と協定を結び、農業委員会から特定都市農地貸付けの承認を受ける

市民農園として区画を複数の利用者へ貸す場合、同省は、利用者1人あたり10アール未満、貸付期間5年以内、複数の者を対象とすること、利用者が営利を目的としない栽培を行うことなどを承認基準として示しています。

「所有者が農地を一人の農業者へ貸す」のか、「開設者が区画を家庭菜園利用者へ貸す」のかで、提出する計画と契約関係が変わります。所有者、開設者、日常管理者が別の場合は、それぞれの役割も先に書き出します。

100坪を貸し農園にした場合の収入を概算する

市民農園の手続きと収益性は別に確認します。ここでは既存の貸し農園の収益記事と同じ暫定係数を使い、100坪を14区画として計算します。

生産緑地100坪を貸し農園にする場合の概算

  • 区画数 = floor(100坪 × 有効面積率70% ÷ 5坪/区画) = 14区画
  • 年間収入 = 14区画 × 年5,000〜12,000円/区画 × 稼働率70〜90%
  • 年間収入 = 49,000〜151,200円(約5〜15万円)

有効面積率70%、5坪/区画、年5,000〜12,000円、稼働率70〜90%はサイト内の暫定係数です。給水、通路、区画表示、募集、集金、清掃、残置物処分などの費用は差し引いていません。生産緑地だからこの収入になるという意味ではありません。

あなたの土地は、どう活用できる?

区画料金は、自治体の市民農園、設備付きの民営農園、所有者が土地だけを貸す方式で条件が異なります。周辺料金を比べるときは、区画面積、給水、農具、指導、駐車場、利用期間をそろえます。

相続税納税猶予と契約終了時の扱いを確認する

農林水産省は、都市農地貸借法を利用する場合も、相続税納税猶予制度について税務署への届出が必要と案内しています。国税庁の都市農地貸借法に基づく貸付けの届出案内で対象となる届出を確認し、適用中の土地は契約前に所轄税務署へ照会します。

市民農園の協定・貸付規程では、貸付期間、区画、料金、耕作以外の利用禁止、農薬やごみの扱い、設備管理、途中解約、契約終了時の片付けを決めます。所有者が高齢などの理由で日常管理を担えない場合は、開設者がどこまで対応するかを明記します。

相続後の利用継続、売却、管理委託を含めて比べる場合は、相続した土地の選択肢の記事で判断材料を整理できます。

まとめ: 対象確認から認定・承認、収支の順で進める

この記事は2026年9月4日時点の農林水産省・国税庁の公開情報をもとにした一般的な整理です。対象地の指定、認定・承認、税務上の取扱いは、市区町村、農業委員会、所轄税務署へ個別に確認してください。

あなたの土地は、どう活用できる?

よくある質問

Q. 生産緑地を第三者へ貸すと指定は解除されますか?
A. 都市農地貸借法は、市街化区域内の農地のうち生産緑地を貸借する仕組みを設けています。ただし、対象農地、利用方法、認定・承認の要件を満たす必要があるため、地番と計画を市区町村の都市農業担当・農業委員会へ示して確認してください。
Q. 相続税の納税猶予を受けている生産緑地も貸せますか?
A. 農林水産省は制度利用時も相続税納税猶予制度に関する税務署への届出が必要と案内しています。適用の継続をこの記事だけで判断せず、契約前に所轄税務署へ届出期限と必要書類を確認してください。

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